ホワイトニングでa1の白さが人気の理由とおすすめの治療法

歯医者でホワイトニング治療を受けた人が「白さはa1にしてもらった」などと語っているのを聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。a1とは歯の白さの指標の1つですが、日本ではa1の白さを好む人がもっとも多いと言われています。

そこで、ホワイトニングでa1が人気である理由と白さの指標について知り、そのためのおすすめの治療法を見ていきましょう。


世界的な歯の白さの基準がVITAのシェードガイド

歯医者でホワイトニングの治療を受けるにあたっては、カウンセリングや診察で患者が希望する歯の白さを聞かれます。しかし、どれくらい白くしたいか、と聞かれても何か基準がないと答えにくいですよね。そこで持ち出されるのが、歯の白さの世界的な指標として使われているVITAのシェードガイドです。

VITAシェードガイドは、ドイツのVITA社が作成したシェードガイドであり、歯の白さの指標である色味をアルファベットと数字を組み合わせて16段階で表したものです。アルファベットには「a」から「d」、そして「w」があります。

赤系が「a」、黄色系が「b」といった具合に、系統色ごとにアルファベットが振られています。また、数字は小さいほど、色味が明るいことを意味します。つまりa1とa4だと前者の方が明るい色な訳です。歯の色というのは個人差が大きく、人種やそれまでの生活習慣など、様々な要因によって色が違ってきます。

日本人は一般に赤系が多いですが、ダークブラウンやグレーといった系統色に該当する歯の色の人も世界には多く存在します。さらに、タバコを吸う人は歯の色味が変化しやすいため、ホワイトニングを行う前にクリーニングでステインや汚れを落とすこともよく行われます。

日本人の歯の白さはa3かa3.5が多い

一度もホワイトニング治療を受けていない日本人の標準的な歯の色として多いのは、先ほど挙げたシェードガイドの指標でいうとa3かa3.5です。a3ならばシェードガイドの中では9番目に明るい歯の色です。a3.5の場合は12番目の明るさです。

16段階の中での数値ですから、日本人の標準的な歯の明るさはどちらかというと暗めということになります。このような理由もあって、ホワイトニングで歯を白くしたいという人は少なくありません。近年歯医者は審美歯科やホワイトニング歯科が増えていますが、日本人の歯に対する意識の変化の現れの1つと言えるでしょう。

a1がなぜ好まれるのか

冒頭にも述べたように、日本ではホワイトニングでa1の白さを好む人が多いことで知られています。a1が好まれる理由としてまず、1つ目に誰から見ても歯の色に不自然さがないことです。シェードガイドのアルファベットの「a」は赤系ですが、これは日本人の多くの人の標準的な歯の色になります。

また、数字の1はその系統でもっとも明るいものですから、a1は不自然な色の印象を与えずに、かつ美しい白さに見せやすい特徴があります。そして、2つ目がa1だと費用的にもそこそこでホワイトニングができる点です。

ホワイトニングは患者の希望の白さになるまで治療を継続していきます。そのため、白さを望むほど、治療回数も増えて費用が上がっていきます。保険診療がホワイトニングはできないため、何度も治療を受ける余裕がない人にでも、a1の白さは無理なく到達できる範囲と言えます。

a1以上の歯の白さの特徴

誰から見ても分かりやすく、自然な白さからa1は人気ですが、ではa1以上の歯の白さはどうでしょうか。a1はシェードガイドの中で5番目の明るさに該当します。それ以上の明るさの歯はw1からw3まで、そしてb1があります。

b1は黄色系統の歯の色で、明るさ自体はa1とほぼ同じです。また、w1からw3は白系統の色です。そのため、一番暗いw3であってもかなりの白さがあり、a1よりも明るく見えます。w1やw2などの非常に白さが際立つランクは、通常は一般人がホワイトニングで目指す白さではありません。

一部の職業の人、例えば、モデルや芸能人といった歯の白さが職業上必要な人などが目指す白さです。また、シェードガイドにないランクとして、w0やピンク系であるnp1.5、np2.5もありますが、これらは通常のホワイトニング治療では指標として使われることのないカラーになります。

ホワイトニングの種類

一口にホワイトニングと言っても、実はその種類が複数あるため、a1の白さを目指すにあたってまずそれらを知っておき、自分に合った治療を選ぶことが大切です。ホワイトニングの種類は、歯医者に通院して行うオフィスホワイトニングと自分の家で治療ができるホームホワイトニング、さらに歯医者に通いつつ自宅でも治療を継続するデュアルホワイトニングがあります。

また、それぞれの種類によってホワイトニングに用いる薬剤や機器も異なるので押さえておきましょう。オフィスホワイトニングだと、ハロゲンライトやハイライト、あるいはFAPホワイトニングといった方法があります。

ホームホワイトニングの場合は、比較的濃度の低い過酸化水素を用いた薬剤をマウスピースに詰めて着用することで漂白を少しずつ進めていきます。オフィスホワイトニングの場合は、比較的治療が早く済みますが費用は幾分高めです。

逆に、ホームホワイトニングは費用こそ安めですが、ホワイトニングが終わるまでには時間が掛かります。さらに、デュアルホワイトニングは、もっとも即効性があって持続性もありますが、その分費用が高いのが特徴です。

「日本と違ってアメリカではホワイトニングをすることがあたりまえの文化になっている」

いきなりa1ではなく段階的に目指す

初めてホワイトニングをする人が特に注意をしたいのが、治療後に思ったよりも歯が白くなったという不満を抱くことです。治療前に歯医者がシェードガイドやモデルを使って仕上がり予想の白さを提示してくれますが、実際の見た目とは当然異なることがあります。

イメージしたよりも白くなって困った、ということがないようにa1の白さを希望するときも、段階的にホワイトニングを実施した方が無難です。仮に、今現在a3で、そこからa1にするには8段階アップする必要がありますが、1回の治療で4段階上げるなどまとめて段階を上げられるので、歯科医と相談して計画を建てていきましょう。

最初はa2の白さを希望して、その仕上がりを見てからさらにa1を目指すのもおすすめです。こうやって複数回に分けてホワイトニングをすれば、自分の好みの歯の白さも見つけやすくなります。